INDONESIA
バスワラの物語
ステージ 1
ストーリー:ロティ・ショーヴェク
翻訳・編集: 近藤結・CLAチーム
イラストレーション:アニャ・マハラニ・クマラワテ
バスワラは遠いところにあります。バスワラのリーダー、チャハラの作ったルールは非常に厳しいものでした。ルールを守らない人はアンティリアというところに送られてしまいました。
ヌサは本を書く人です。彼は新しい本を出しました。そこである日、友だちのカンタンと一緒に、広場にある本屋に行きました。そこでヌサは、役所がお話しを変えたことを知り、悲しくなりました。
その時、若い男が大きな声を出しました。広場で、チャハラの警察が彼をつかまえました。髪が長すぎたのです。すると、ガヤトリという女の子が来て、「やめてください! 彼を自由にしてください!」とチャハラに向かって言いました。チャハラは彼女に怒りました。ヌサはガヤトリの前に立ち、ガヤトリを助けるようにリーダーに頼みました。髪の長い若い男はアンティリアに送られました。チャハラと警察は広場から出て行きました。ガヤトリはヌサに怒りました。彼女は、バスワラがひどい場所であることを話し、行ってしまいました。
家で、ヌサはカンタンに、ガヤトリの話をしました。カンタンはヌサと同じように 、リーダーが間違っていると言いました。そしてカンタンは、自分も「ルールを守らない人」であるということを伝えました。ヌサは「このことは誰にもしゃべりません」と言いました。
その後、カンタンはヌサに「メラティ」というグループを紹介しました。彼らは、チャハラの厳しいルールに密かに反対していました。ヌサは、そこでガヤトリを見つけびっくりしました。
ある日、ヌサ、ガヤトリ、カンタンはお昼ごはんを食べに出かけました。すると、警察がカンタンをつかまえ、アンティリアに行かせました。ガヤトリは、ヌサがカンタンのことを警察に話したと思いました。ガヤトリはヌサの家に行きました。しかし彼はいませんでした。家にはヌサからの手紙がありました。手紙には「カンタンと一緒に帰ってくる」とありました。
ガヤトリもアンティリアに行きたいと思いました。そこで、家の外に出て髪を短く切りました。すると、警察が来て、彼女をアンティリアに行かせました。彼女はやっとそこで、ヌサとカンタンに会うことができました。
ガヤトリは、アンティリアを怖い場所だと思っていました。でも、そこは大変すばらしい場所でした。ヌサとガヤトリとカンタンはアンティリアにいたいと思いました。しかし、チャハラはアンティリアの人たちを殺そうと考えていました。そこで、三人はたたかうことにしました。
ヌサとガヤトリとカンタンはバスワラに行く方法を見つけ、チャハラと彼の警察とたたかいました。その時、チャハラはガヤトリをつかまえ、ガヤトリを撃とうとしました。ヌサは「お父さんが私に勝つことはない」と言いました。ガヤトリはびっくりしました。チャハラはヌサの父だったのです。ヌサはチャハラに怒り、彼を撃とうとしました。ヌサと彼の父は、同時に銃を撃ちました。ガヤトリとチャハラは両方とも倒れました。
チャハラは死にました。しかし、ガヤトリは死にませんでした。ガヤトリはバスワラの新しいリーダーになりました。カンタンはガヤトリのところで働いています。こうして、ヌサはまた本を書くことができるようになりました。
THE END